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今年もオリーブの収穫 [トスカーナ生活]

今年もオリーブの収穫の季節。
カルロさんの表情が少し複雑な訳は…

たわわに実っている樹もあるけれど、
ほとんど実のない樹もありました。
トスカーナは今年、去年にもまして不作だったのです。

それでも収穫は嬉しい。
自然に笑みもこぼれます。

もちろん手摘みが基本ですが、

この網は何のため?

カルロさんが持っている道具を使って、
弾き飛ばしたオリーブの実を回収するためです。

高枝切り鋏のようにも見えるけど、

根元のレバーを握るとコンプレッサーから送られた圧縮空気の力で、
枝をはさんだ2枚のクマデが、バタバタ開閉してオリーブの実を弾き飛ばします。

一見簡単そうですが、意外に重く、長時間作業するとかなり堪えます。

今年はビデオは撮らなかったので、去年の様子をご覧ください。
※重要な注意! 画面は小さいのだけど…再生の前にパソコンの音量を下ること。

※“Facile? Yo”と言ってます。「簡単?洋」の意味。「こっちに…」の後は「バンバン来るよ」と続きます。
オリーブの実が自分に向って飛んでくるのです。命中するとかなり痛い。



サービスカット。ナイスバディーのミエレ。


閑話休題。


今年の収穫はこのカートン10杯分ほど。
農場の4家族の1年分に足りないかも知れません。
枝や葉を取り除いて搾油場(フラントイオfrantoio)※で、
圧搾してオリーブオイルができあがります。
熱をいっさい加えないオリーブ果汁そのもの。
オリーブってつくづく不思議な果実。まさに神様の贈りもの。

※↓去年の記事です。それにしてもblog始めた頃の記事はシンプルだったこと!
http://blog.so-net.ne.jp/firenze/2005-11-22

こちらはいつもの散歩道の、管理者不在のオリーブの樹から頂いた実。
オリーブの漬物をつくるつもり。


おまけです。


カルチョーフィ(アーティチョーク=チョウセンアザミ)の葉です。
以前、「ほんとうの空色」の記事
http://blog.so-net.ne.jp/firenze/2006-09-08
でご紹介した、

この株の葉です。(夏の写真です。花はもう散っています)

これをどうするかというと

水に晒してあく抜きし、茹でて食べるのですが

カルロさんによると根に近い部分が一番美味だとか。
固い周囲はそぎとって芯の部分を食べます。

茹で上がったところ。
見た目も味も食感まで、ウドそっくり。
とろとろまで茹でるとアスパラにもちょっと似てきます。

根に近い部分はキヌカツギのような食感。

アルノルフォ※ 風(?)に盛りつけ。
※ http://blog.so-net.ne.jp/firenze/2006-08-06
手間はかかりますが美味でした。



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http://dpm.s-woman.net/s-woman/toscana/


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コメント 51

オリーブの収穫はテレビでも見たことがありますが、凄いやり方ですね。
これだけ取れても1年分にはたりないとは・・・
昨年のブログは絞っている姿があり、シンプルですが、とても良い記事。
株の葉の料理もおいしそう。
自然にあふれていて食べ物も空気もおいしそう~
by (2006-11-14 06:38) 

いっぷく

日本に帰るとなぜかほとんど食べないオリーブ、今はオリーブの漬物毎日食べています。ボールに入ったオリーブの美しいこと!
by いっぷく (2006-11-14 06:56) 

plot

nekoさん、コメントありがとうございます。
nekoさんがとっても早起きなので驚きました。
フィレンツェの夜明けは7:07。
東側が丘なので我が家の夜明けは7:30頃、というわけで起床は8時頃です。
オリーブオイルは、炒め物、揚げ物、ドレッシング、焼き物にかけたりと、調味料としてもお醤油のように使うので消費量も多くなってしまいます。
by plot (2006-11-14 06:56) 

plot

いっぷくさん、コメントありがとう!
オリーブの漬物(って言わないかも知れないけど)、ちょっと梅干しにも似ていません?
by plot (2006-11-14 06:59) 

toraneko-tora

オリーブの収穫って、こんな形でするんですか・・・・
日本だったら、時間がかかっても手積みでしょうが・・・・
アザミって食べられるんですか ??? へぇ~ です

ミエレちゃん・・・堂々としたネコちゃんですね
by toraneko-tora (2006-11-14 08:20) 

Coo

 ミエレの後ろ姿に悩殺されました(笑)
カートン10箱とは やはり 収穫は少なかったんですね。
でも 色が濃くて とても美味しそうなオリーブです。
ワインと一緒に頂きたいですヾ(*^。^*)ノ
by Coo (2006-11-14 08:30) 

日本で頂くオリーブオイルとは別物の、濃い~味が想像できますね。
色も、取れたてってことも、新鮮というか、野趣あふれるって感じ。
カルチョーフィも、香りがしてきそう~。昨年のビデオも見てきました^^
ミエレのサービスカット、ナイスです♪
by (2006-11-14 09:32) 

まっち

ギリシャで見たオリーブ畑はもっと背が低かったなぁ。
でも、収穫する様子は初めて見ました。楽しそう。
3年前に稲刈りをしたことを思い出しました。(^_^)
by まっち (2006-11-14 09:33) 

TaekoLovesParis

手摘みでない場合は、こうやって収穫するんですね。初めて見ました。
スゴイ!
by TaekoLovesParis (2006-11-14 09:37) 

ぱふ

作物が違えば、農機具も様々なんですね。おもしろーい!
そして、カルチョーフィの茎も食べられるなんて驚きでした。
レストランじゃ出ませんものね。興味津々です♪
by ぱふ (2006-11-14 10:55) 

julliez

plot san
Merci ! et Grazie!
by julliez (2006-11-14 20:35) 

chi-ran

ほんとダイナミックな採り方なのですね~。・。・
カルロさん残念でしょうが ステキなお顔ですね♪ 
by chi-ran (2006-11-14 21:32) 

シェリー

オリーブ大好きなおつまみだけど、私も収穫初めて拝見しました。
弾き飛ばす機械。。。ちょっと面白そうですね(笑)
でも今年オリーブが不作だったというのも知りませんでした。
by シェリー (2006-11-15 10:32) 

nicolas

あ~~~~、オリーブの塩漬けが食べたくなってきました!(>ω<、)
缶詰とかと違うあの味・・・食べたいです。。。
絞りたてのグリーンの美しいオイルも、いつかパンに垂らして食べてみたいです。
弾き飛ばす収穫方法は知っていたんですが、実際はかなり豪快ですね!!
カルチョッフィーも、茎食べるの知りませんでした。
今度来春あたり、収穫したら是非試します。
by nicolas (2006-11-15 11:50) 

初めてみました~オリーブの収穫って、こんなに豪快なんですね。
オーストラリアでもとれるので、フレッシュなオイルを楽しむことができます。
でもイタリアって思うだけで風味が倍増!
「イタリアのウド」もたべてみたいなぁ。
by (2006-11-15 12:35) 

お散歩爺

イタリアやスペインでは見たり食べたりしましたが、取ってる所は見たこと無いんです。 カルチョーフィは日本のアザミにそっくりですね、美味しそうです。
by お散歩爺 (2006-11-15 17:12) 

オリーブの実が自分に向って飛んでくるなんて、すごい機械ですね。
腕が鍛えられそうな(^_^)
1度命中してみたかったりします・・。
by (2006-11-16 02:04) 

なんとも羨ましい光景ばかりです。
石臼挽きのザラッとしたエキストラバージンオイルが
大好きなのですが、諸事情で輸入できなくなったとの
お知らせが先日届きました・・・悲しい!
by (2006-11-16 14:49) 

まゆみっふぃ

オリーブの林を思い出しました。
実を収穫してるところは見たことがありませんでした。
オリーブの漬物・・・・・どんな風に仕上がるのでしょう!美味しそう。
by まゆみっふぃ (2006-11-17 10:00) 

あーろん

オリーブの漬け物、美味しいですよね
以前、小豆島産の新漬を食べたことがありますが
いくらでも食べられてやめられませんでした(^~^)
by あーろん (2006-11-17 11:32) 

オリーブ、わりと小粒ですね。
でもおいしそう♡
カルチョーフィの茎も食べてみたいです。
こっちじゃなかなか手に入りません。
by (2006-11-17 12:42) 

ミカチ

オリーブの漬物ってどうやってつくるんですか?これもワインのお供♪
絞っただけでオリーブオイルになってしまうってホントに不思議ですね。

ブログのURLが変わりました。今後もよろしくお願いします。
by ミカチ (2006-11-18 04:09) 

plot

toraneko-toraさん、
いつも手積みで始めるんですが、大きな樹にはカルロさんの機械が活躍します。でも他のオリーブ畑の手伝いの経験から判断すると、機械を使うのは少数派で、手に持つ小形のクマデ型の道具+はしごが一般的のようです。カルチョーフィ=アーティチョークの和名はチョウセンアザミなのですが、本当にアザミの仲間だと知ったのは花を見てからです。日本のアザミも食べられるのかな?
ミエレは、とてもノラとは思えない、おっとりした雌猫です。
by plot (2006-11-18 07:31) 

plot

Cooさん、
ミエレは食べることが何より嬉しいようで、ダイエット食を導入すべきか悩んでいるところです。これから冬に向うので脂肪は蓄えておくべきかも知れませんが。オリーブ、一部は漬物にしてワインと頂きます!
by plot (2006-11-18 07:36) 

plot

あやっぴぃさん、
オリーブオイル、日本への輸出にはワインの場合のように温度管理されたコンテナは使われていないのでしょうか?同じ銘柄のものでもこちらとは味が違うような気もします。
カルロさんのオリーブオイルは絶品で、市販の最上級にも負けていません。もう少し豊作だったら航空便で日本に送りたいと思っているのですが。
ミエレの毛並はビロードのようで、ペットショップにいたらン10万円、エルメスのハンドバッグが歩いてるようなもの…て不謹慎ですね。
by plot (2006-11-18 07:40) 

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まっちさん、
シチリアも少し低かったような気がします。稲刈りも楽しそうですね。日本では作物の収穫の経験、梨狩りくらいなので新鮮です。
by plot (2006-11-18 07:41) 

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Taekoさん、
この機械、よそでは見た事が無いので(この時期、たくさんの畑の収穫を見かけましたが)、あまり一般的ではないかも。カルロさんが機械好きなので。
by plot (2006-11-18 07:42) 

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ぱふさん、
そう!レストランにも出ないし八百屋さんにもないんですよ。ちょっと自慢。カルロ夫妻やTaro家も食べ飽きたのかあまりありがたくないようです。我が家は毎日頂いています。でもさすがにもう少ししたら飽きるかも。
by plot (2006-11-18 07:43) 

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julliezさん、
ありがとう!
by plot (2006-11-18 07:43) 

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ちえさん、
カルロさん、根っからの農民のように見えますが、実は数年前まではお巡りさん。カラビニエーリ(憲兵隊)のメカニックでした。警察車両の整備を一手に引き受けていたので、機械に強く、農機具も自分で作ったりしています。我が家の車も良くお世話になってます。
by plot (2006-11-18 07:44) 

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シェリーさん、
弾き飛ばす機械、かなり面白いですよ。オリーブの収穫時期にフィレンツェにいらっしゃったら是非、ご連絡ください。体験ツアー(?)、セッティングします。
不作といっても輸出に回る分が減るだけなので、まだ価格高騰などの噂は聞えませんが。ワインの方の収穫量も多くはないようですが、生産者の声やノヴェッロの評判から判断すると、そこそこの年のようです。
by plot (2006-11-18 07:46) 

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にこちゃん、
絞りたてのオリーブオイルは、舌をピリッと刺激する辛さと、高級機械油(?)のような強い香りがたまらないですね。
カルチョーフィの茎は根本近く、周囲の固い繊維の部分をしっかり取り除くのがポイントです。
by plot (2006-11-18 07:47) 

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momoiro-pelicanさん、
オーストラリアにもあるんですね。知りませんでした。というかオーストラリアについては、カンガルーとコアラぐらいしか知りません。これからもいろいろ教えてください。
by plot (2006-11-18 07:48) 

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旅爺さん、
次回は是非、オリーブの収穫時期にいらしてください。あるいはその少し後。新物のオリーブオイルが店頭に並びますし、白トリュフも出てきます。
by plot (2006-11-18 07:48) 

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panda_pandaさん、
自分に向って飛んでくるのは習熟度の問題かも。腕の運動にはピッタリです。命中すると痛いんですってば。
by plot (2006-11-18 07:49) 

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toucoさん、
フィルターを通していない濁ったオリーブオイル、フィレンツェでも最近見かけません。あのザラッとした風合い、懐かしいですね。
カルロさんが使っていた昔ながらの石臼挽きの搾油所は一昨年に閉鎖。トスカーナでもとても少なくなっているようです。
by plot (2006-11-18 07:51) 

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まゆみっふぃさん、
オリーブの樹が風にそよぐと、葉の裏側が銀色にきらめいてとてもきれいですね。
オリーブの漬物、製法に諸説あって、始めは水に浸けて毎日水を取り換えてアク抜き…説で始めたのですが、いきなり塩漬け説が登場、後者に切り替えたところです。
by plot (2006-11-18 07:51) 

plot

あーろんさん、
日本唯一のオリーブ産地、小豆島産の新漬の漬け物。とっても貴重な体験ですね。
by plot (2006-11-18 07:52) 

plot

manzoさん、
トスカーナ産のオイル用は小粒が多いようです。カルロさんの畑に一本、漬物用の樹があって、それは超大粒。「いつもの散歩道の、管理者不在のオリーブの樹から頂いた実」に混じっている緑色の大粒のものがそうです。カルチョーフィの茎、普通、農家は捨てちゃうんですね、きっと。一般の人は食べ方を知らないし、知ってても手間がかかるし、つまり商品性もないし。もったいないですけど。
by plot (2006-11-18 07:54) 

plot

ミカチさん、
オリーブの漬物の作り方、上手くできたらレシピ、公開しますね。オリーブは本当に不思議で素敵な作物ですね。新しいURL、訪問しました。こちらこそ今後もよろしく。
by plot (2006-11-18 07:55) 

yoku

皆さんのオリーブ収穫の嬉しい表情がいいですね。
私は、トーストに毎朝オリーブ油をつけて頂きます。
しかし、オリーブの種をつまんでの酒のつまみも
たまりません。
by yoku (2006-11-18 09:08) 

yoku

失礼、オリーブの種ではなく、実でした。
by yoku (2006-11-18 09:10) 

柴犬陸

アザミの件は、記憶していました。
日本では菊を食べるから、それと同類でしょうか?
amazonから、メイコさんの本届きました。
ブログで見た風景もありますね。
by 柴犬陸 (2006-11-19 01:32) 

plot

yokuさん、
トーストにオリーブオイルは美味しいですね。我が家も多いです。最近は無塩バターの美味しさにも目覚めたので、時々浮気してますが。オリーブの種、梅干しのように中身が食べられたら面白いですけどね。
by plot (2006-11-19 03:38) 

plot

柴犬陸さん、
本、買って頂いてありがとうございます。
今回の本はブログと同時進行というか、ブログでご紹介している生活が、そのまま本になった感じです。今、登場してもらった友人たちに、日本から届いた本を配っているところです。
by plot (2006-11-19 03:47) 

りんこう

こんにちは。
ヨーロッパ旅行するたびにオリーブを大量に買ってきます。
日本でもオリーブは売っていますけれど、
ヨーロッパで買うものが美味しい(気がする)のです。
収穫の様子を興味深く拝見しました。ありがとうございました。
by りんこう (2006-11-19 11:52) 

ツカ

オリーブの収穫!なんてステキな光景~♪
しかもボールの中のオリーブ、まるで葡萄のようにキレイですね~!
獲れたてのオリーブから取れるオリーブオイルは
また格別でしょうね~♪
オリーブオイル大好きです♪^^
by ツカ (2006-11-19 18:44) 

plot

りんこうさん、こんにちは。
オリーブ、確かに美味しいものもハズレもありますね。その点は他の野菜や果物と同じことなのだろうけど、ハズレにあたるとつい「こんな筈は無い」と思ってしまいますね。
by plot (2006-11-20 03:27) 

plot

ツカさん、
つい先程、本でも紹介したローザとレナート夫妻の農園の搾りたてを頂きました。今まで経験したことの無い、素晴らしい香りのオイルです。彼らのオリーブは去年よりはずっと収穫量も多かったそうです。
by plot (2006-11-20 03:33) 

SOLE

トスカーナならではの風景ですねぇ。
なんだか羨ましいです!
by SOLE (2006-11-20 05:24) 

plot

OLEさん、
お返事、遅れてごめんなさい。
田舎なフィレンツェに住んでると、都会なミラノに憧れます。
by plot (2006-11-25 04:54) 

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