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パンツァネッラ [Vino e …?]

 以前から読んで頂いている方はお気付きかと思いますが、昨年末、自分の記事を誤って11本削除してしまう!という事件がありました。そのままでは寂しいので少しずつ復元していこうと思っています。
 カルミニャーノのことを書いた記事もあったのですが、覚えているのは「女性に例えると裏窓のグレース・ケリー」というくだりだけで、今、手元にもありませんから(グレース・ケリーではなくカルミニャーノが)、復元は少し先にして今日は「ロッソ・ディ・モンタルチーノ2004年ラベル無し」と、パンツァネッラについて書きます。
 「ラベル無し」の理由は後でお話しするとして、まずはパンツァネッラのことから。パンツァネッラを簡単に言ってしまうと、トスカーナ風パンサラダ。パンがオカラみたいになります。
 パンツァネッラに最初に出会ったのは今からざっと10年ほど前。場所はフィレンツェのとある画廊の屋根裏部屋。そこで画廊の主人が、友人の個展のオープニングパーティのために巨大な飼葉桶みたいな容器に、何やらサラダ風の食べ物を用意していたのです。僕が(今メイコは日本で仕事中、洋一が書いています)屋根裏部屋に足を踏み入れた時、彼は漬物石のようなトスカーナパンと格闘しているところでした。ただでさえ堅いトスカーナパンをわざわざ、コチコチに乾燥させて、それを砕くのです。そして水に浸してぎゅっと絞ります。?!?!?!…。 パンツァネッラを食べる時、訳がわからないまま必死で手伝ったあの時の記憶が蘇ります。
 一般的な材料と作り方は巻末にメイコのレシピを付けておきますのでご参照下さい。パンは日本で手に入りやすいバケットになっています。
 写真は「パンツァネッラを作りたいんだけど」と八百屋のおかみさんに相談して買ってきた材料。本当はキュウリが入るのですが季節でないのでやむなく省略。ニンニクも省略。かわりに小ネギ(本当の名前は不明=メイコが帰ってから訂正します)とラディッシュ。シチリア産のトマトとバジリコ。小瓶はケッパー。メイコのレシピにはありませんが、おかみさんのおすすめ。たっぷり入れても美味しいです。黄色いのはワインビネガーの代わりに使ったレモン汁。メイコには「なぜ本物のレモンを絞らないの?」と怒られそうですが買い忘れたので。COOPブランド、保存料香料無しで結構気に入ってるんですが…。暗い色の瓶は自家製オリーブオイル。

 出来上がりはこんな感じです。見かけはともかく味は最高に美味しかったです。たくさん出来たので残りは冷蔵庫で保存。時間が経っても美味しいです。

 あ!肝心のワインの事書くの忘れてました。モンタルチーノと言ってもしっかり熟成させたブルネッロ(ブルネッロについてはYK2さんのblog
http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2006-01-08
にも思い入れの入った記事があります)とは別物。なんせロッソの2004年ですから若いキアンティのような気持ちで飲むととても美味しいです。
 で、なぜパンツァネッラにこのワインを合わせたかというと、パンツァネッラって日本のお茶漬けみたいな感じで食べらる気楽な食べ物です。夜食にも、冒頭に書いた画廊のオープニングパーティのような少し気取ったシチュエーションにも登場しますが、本来はブルスケッタやクロスティーニ、クロストーニなどと同じく、トスカーナの農民の日常食。なぜ白でなく赤かという答えはこんな情景を思い浮かべれば見えてきます。
 午前中の畑仕事を終えて、ブドウ畑の脇に設えられた素朴な丸太のテーブルで昼食。テーブルの上には良く冷えた白ワインが…これでは貴族のピクニック。野良仕事にクーラーボックスなんか抱えていきませんからね。ワインは当然自家製の赤ワイン。うまい具合にぬるく温まってます。
 そうそう「ラベル無し」の理由ですが、大きな樽のような瓶から小分けしてくれる酒屋さんで買ってきたからです。
 出来たばかりのそのお店はLa buca del vino。
 Via Romana,129/r Firenze tel.055.2280135
ピッティ宮殿の前の道をローマ門のほうに歩いて終点近くです。

メイコのレシピ

パンツァネッラ   (材料 4人分)
固くなったフランスパン バケット1/2本      
バジル                                      10枚
トマト                                           6個
きゅうり                                         1本
ワイン酢  大サジ2 
オリーブオイル 大サジ2
塩・黒胡椒                  少々   
ニンニク(みじん切り)          1かけ

1) フランスパン、トマト、きゅうりを1〜2センチ角に切る。
   バジルを手でち切る。
2) 大きめのボウルに材料を全部入れ、良く混ぜる。

僕にでも出来たくらいだからとっても簡単です。是非お試しください。
ボナペティート! 
 
〈info〉
ホームページをリニューアルして絵画館を新設。
以前の作品をたくさんupしましたので是非お立ち寄りください。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/Firenze/


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yk2

こんばんは。
トラックバック、ありがとうございます。
メイコさんが日本に残って居られるので、洋一さん手ずからのお料理なのですね(^^)。でもちゃんと「Everyday Tomato」にレシピの載っているお料理。おふたり、ほんとに仲がよろしいんですね(笑)。

絵画館、鑑賞させて頂きました。僕は「モダニズムの陽の中に横たわる二人のヴィーナス」がとても好きです。実物を是非この目で観てみたいな。Blogを通じて洋一さん、メイコさんのようなアーティストを知る事が出来て、尚かつ、こうしてNetでお話出来るなんて、とても嬉しく光栄に思います。ブルネロが割れたのがそもそものきっかけだとしたら、やっぱりあれは幸福の入り口だったのかも知れませんね。
by yk2 (2006-01-12 02:05) 

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Ciao!
コメント&nice!ありがとうございました。例のHigh Five Quintet、レプーブリカ広場近くの(フィレンツェとしては)大きなCDショップで聞いてみたのだけれど「店には在庫無し」とのこと。
取り寄せという手もあるのだけれど、それでは品揃えのチェックにならないので気長にいろんな店を訪ねてみようと思ってます。
今日、友人の家でEnrico Rava(sx)の“Were are you?”というアルバムを聴きました。Emanuele Cisiのtpが秀逸でした。新しくはないけれど、これぞ佳きイタリアjazzと言う感じです。
by plot (2006-01-12 06:46) 

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追記。
その事件は僕にとっても“Porta fortuna!”yk2さんの「jazzっぽいの、好き?」コーナーはとても刺激的です。人生行き詰まったらワイン割るのも良いかも知れませんね。
by plot (2006-01-12 06:52)
by plot (2006-01-12 07:05) 

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