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ピッティ宮の休日 [美術散歩]

     
  「アンナ・マリア・ルイーザ ・デ・メディチ」
 Anna Maria Luisa de’Medici(1690/部分)
 ニッコロ・カッサーナNiccolò Cassana (1659-1713) 
 キャンバス 油彩/パラティーナ美術館

 今日、2月18日はアンナ・マリア・ルイーザ ・デ・メディチ Anna Maria Luisa de’ Medici (1667-1743)の命日です。
 彼女は1691年デュッセルドルフのプファルツ選帝侯ヨハン・ヴィルヘルムに嫁ぎます。
 選帝侯というのはドイツ皇帝を選ぶ7人の要職のことです。メディチ家のほとんどの婚姻がそうであったように、この結婚も政略結婚でした。※
 1717年の夫の死でフィレンツェに帰り、1743年に亡くなるまでピッティ宮に暮しました。
 メディチ家最後の相続人として全ての財産をトスカーナ大公国とフィレンツェ市民に残した功績で記憶されています。彼女の遺言がなかったらウッフィツィ美術館もパラティーナ美術館も存在しなかったでしょう。

※ちなみに「選帝侯」はイタリア語でエレットーレ・パラティーノElettore Palatino(直訳すると王宮選挙人)で、その婦人はエレットリーチェ・パラティーナElettrice Palatinaとなります。
 ピッティ宮の美術館が、ラ・ガッレリア・パラティーナLa Galleria Palatinaの名で呼ばれるのは、それがエレットリーチェ・パラティーナ・アンナ・マリア・ルイーザ のギャラリーだったからです。

 彼女の命日を記念して毎年2月18日は、ピッティ宮の全ての美術館、ボーボリ庭園が入場無料。
 そんなわけで、今日は天気も良かったのでピッティ宮の休日を堪能しました。

 まずは近代美術館Galleria d'arte modernaで開催中の「マリオ・ロモーニ、1900年代トスカーナの巨匠展」。Mario Romoli Un maestro toscano del Novecento
http://www.polomuseale.firenze.it/mostre/mostra.asp?id=68

 初期から晩年までの代表作を集めた充実した展覧会。
 油彩、テンペラ、デッサン、フレスコの習作の他、小さなオブジェもあって作家の茶目っ気も伝わってきました。
 マリオ・ロモーニは、blog「アルノ左岸から-フィレンツェ美術散歩」の「カルツァ広場のフレスコ画」の記事でも紹介しています。
http://plaza.rakuten.co.jp/firenze1/diary/200602100000/

 次は普段はなかなか観ない衣装美術館Galleria del Costumeへ。
http://www.polomuseale.firenze.it/musei/costume/

 往時の栄華を偲ばせるメディチ家の貴重な衣装の断片や、今着ても、とてもおしゃれな1960年代のモダンなドレスなどもあります。

 そしてボーボリ庭園をしばし散策。あらためてスケールの大きさに感動。
 フィレンツェの街が見渡せる眺望スポットもたくさんあります。

 最後はブオンタレンティの洞窟La Grotta Buontalentiへ。

 普段は入り口に鎖がかけられていますが、時間を区切って中に入れてくれます。

 写真撮影は黙認してくれますが、フレスコ画の保護のためにノー・フラッシュのマナーは守りましょう。
 鎖が外される時間は
10月から2月は11:00、13:00、15:00から各15分くらい。
3月からは16:00、4月から9月いっぱいは16:00と17:00も開きます。


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